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VOCALOID小説サイト『黄昏の歌』の別館です。 健全な表と違い、こちらはBL・及びR指定腐向けです。 読んで気分を害されたなどのクレームはお受けできませんのでご了承ください。 閲覧は自己責任でお願いします

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殿が総攻めならもうなんでもいいや
な、節操ナスが通ります。

がくルカクラスタ様にがくカイもお好きな方がいらしたので、その方に書き下ろした作品をUPります。
『溺惑』ががくキヨ過ぎてたまらんですwww
傍若無人な殿に針のように神経細い先生は散々振り回されてたらいいです
【HATE】
 
「キヨテルせんせー、さようならー」
「はい、さようなら。ユキさん」
下校のチャイムと共に生徒たちが一人、また一人と帰っていく。
ランドセルを背負って元気よく帰っていく可愛い生徒たちの後ろ姿を見送りながら、キヨテルは相好を崩した。
誰もいなくなった教室でキヨテルは手帳を開く。
キヨテルの手帳は小学校の教員にしてはあり得ない程びっしり予定が書きこまれている。
その訳は本人以外誰も知られてはいけない。
「キヨテル、いるか?」
「っ!!がくぽ、お前来るなって言っただろうがー!!」
いきなり教室のドアを開けて入ってきた、いかにもミュージシャンかホストのような恰好をした神威がくぽにキヨテルは吼える。
氷山キヨテルは表向き小学校の教員をしているが、裏では「アイスマウンテン・テル」としてバンドのヴォーカルを務め、ソロでも歌っている。
もちろん、副業禁止の公務員だから歌手活動していることはトップシークレットだ。
その為、キヨテルは裏稼業が表稼業にばれないように細心の注意を払っているというのに、裏稼業の付き合いであるがくぽがこうも堂々と来られてはその努力も水の泡になりかねない。
「よりによってそんなバンドマンみたいな恰好で来て!!PTAの御婦人方に見つかったらどうなると思って・・・!!」
「仕方なかろう、収録の帰りだし、次の仕事はお前とコンビの収録だから迎えに来てやったのだ。御婦人方にはもう挨拶したぞ」
「僕を破滅させる気か、お前はー!!」
「案ずるな。お前の幼馴染で今日は同窓会と言う事にしておいたから、また来ると言ったらPTAの御婦人方も職員室の先生方も大歓迎だったぞ」
「このヴェノマニア公め!!」
がくぽは父上譲りのヴィジュアルで子供の頃から数知れない女性たちをメロメロにしてきた。
あれほど気が荒いモンスター揃いのPTAはおろか、教員内部も味方に付けたと聞けば彼女たちを一瞬で射止めたとしかキヨテルには思い浮かばない。
確かにがくぽの言う事は間違っていないし、結果オーライだから問題なくても、神経質なキヨテルとしては気が気ではない。
既に上に話は通してあったのか、キヨテルはそのまま直帰することを許された。
道中、何人かPTAの婦人、教員仲間の先生と会ったが皆が皆、がくぽを見る度恍惚とした表情を浮かべる。普段の会議で見かける鬼のような形相とは正反対だった。
「なんでみんなお前を見る度に見とれるんだ。お前、みんな騙してるだろ?」
「皆が勝手にメロメロになるだけだろ?我は知ったことではないよ。男なら当然だ」
「~~~~~~~っ!!憎たらしい!!当然!?あのPTA連中黙らせておいて!?」
「あんなのすぐにメロメロになるだろ。キヨテルもメロメロにしてやればいい」
「それが出来たら苦労はしませんよ!!」
「そうだな、キヨテルは昔っからああいうタイプにいじめられる典型だったからな」
「蒸し返して言うな――――――――!!僕より年下の癖に!!」
「年下だが、付き合った女は年上のキヨテルより我の方が多いぞ」
「キィ―――――――――――――ッ!!」
「・・・あ、またがっくんとキヨテル君やってるよ」
スタジオに向かうまでの道中、いつもの言い合いを繰り広げている二人を別のスタジオで収録していたカイトが見つけて苦笑いを浮かべる。
小さい頃からの付き合いだが、奔放ながくぽの言動がキヨテルの逆鱗に触れて大舌戦になるのはよくあることだった。
 
「・・・あの、マジですか、これ」
「そうらしいな」
配布された楽譜の歌詞にキヨテルの顔色が失せる。
がくぽとのユニットで歌う今度の歌詞は、何とも妖艶な、背徳的とも言える内容だった。V系ロックでは決して珍しくはないが、まともに字面だけ追って読むと自然と顔が赤くなってしまう。
早速赤面してしどろもどろになっているキヨテルとは対照的に、がくぽは何でもないようにメロディに乗せて軽く歌っている。
目から入る情報とがくぽの歌う歌詞に気を取られて、許容キャパシティがオーバーしてしまいそうだった。
「ちょ!まだ歌わないでください!!今頭に入れている最中なんですから!!」
「文字で頭に叩き込むより実際に歌って思い浮かべたほうが頭に入りやすいぞ「膝まづいて 口づけて また狂わせて」♪」
「や め な さ い !!」
口に出されると余計にリアルにその様を想像してしまう。
それが一番怖い。
歌詞のパート的に言えば、どちらかというとキヨテルの方が受け身に近いのだ。
がくぽに良いようにされる自分の姿を想像するだけでも・・・。
「いやああああああああああ!!恐ろしいぃぃ!!どうせならルカさんやユキさんの方が断然いいのにぃぃぃ!!」
「叫ぶな、やかましい。ユキ殿に相手させるな、このロリコン。それにルカ殿では駄目だ。エロ過ぎてけしから無くなる」
「お前が言うなー!!って、おま、まさか・・・、ルカさんと・・・?」
「別の仕事でこの手に近い曲やった。すっごいエッチでかなりギリギリだったな」
「嫌だぁぁぁ!!あのルカさんがこんな節操ナスの毒牙になんて!!」
ピンクの天使が紫の魔王に侵略されたなんて、とキヨテルが受けたショックは大きい。
仕事の話が脱線した上に、ルカ絡みで言いたい放題言われたがくぽは面白くない。
ふと、何か思いついたのかその表情が新しい玩具を見つけた子供のように明るくなった。
「わかった。そこまで言うなら・・・」
がくぽの手がキヨテルのネクタイに伸びる。
気が付いたキヨテルがその手を振りほどく前に、がくぽはネクタイでキヨテルの手をひとまとめにした。
「歌えるように、実地で教えてやろう」
 
「何バカ言って・・・、っつ!」
「ぐちゃぐちゃ頭で考えるよりも、やる方が早い。体で覚えろ」
「何言って、この変態っ・・・、ひぃぁっ!!」
脇腹から下腹部をまさぐられてキヨテルの口から上擦った声が漏れる。
普段から仕事で忙殺されて、体を触れられることも稀なキヨテルの体はがくぽの愛撫に過剰な程の反応を見せる。
簡単なソフトタッチだけでもキヨテルの体は痙攣を起こした時のようにビクビクと震えた。
「すごい感度だな。体中が性感帯みたいではないか・・・」
「うるさ・・・、ひっ!」
「ほら、悔しかったら言い返して見せろ。我の言ったことを否定したかったらな」
「や、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ!」
爪弾くように乳首と亀頭を何度も指先で弄られる感触に、キヨテルの口から出るのは否定の言葉ではなく甲高い嬌声だった。
嬌声が漏れる度、亀頭から精液がにじみ出てがくぽの指を汚す。
その指をがくぽはキヨテルの秘孔に埋めた。
「ひぐっ!!」
「狭いな、それに締め付けがきつい。これは、うまそうだ」
ぺろりと、がくぽが長い舌を見せながら舌なめずりをする。
瞬時に嫌な想像がキヨテルの脳内に浮かび上がった。しかも、こういう時に限ってその予想が外れないから恨めしい。
「バカ、やめろ・・・、おい・・・、あッツ!!」
いけない場所を無理やりこじ開けられる感触に、キヨテルの体が跳ね上がったが、それすらもがくぽがしっかりと押し伏せているから無駄な徒労に終わった。
「あ、あ、あ、あ・・・、許して・・・、も、だめ・・・」
体の中を侵略される感触に耐え切れず、キヨテルの目から涙が零れる。
だが、思わず憐憫の情を抱いてしまいそうな肢体は、見れば見るほどもっと憐れな表情をみたいと思わせられてしまう。
もっとぐちゃぐちゃに穢して、あられもない姿を曝して、普段の取り澄ました表情から想像もつかないくらい快楽に溺れてしまえばいい。
歪んだ笑みを浮かべて、がくぽは律動を速める。
「やっ、いやだっ!!がくぽっ、やめろっ!!」
「もう、止められぬ。共に、溺れろ・・・っ!!」
「や、あ、あ、あっ―――――――――!!」
二人同時に達して、意識が快楽で白く染め上げられていく。
魚のようにビクビクと痙攣を起こしていたキヨテルの体が、唐突に糸の切れた操り人形のようにがっくりと力を失った。
 
「あ!キヨテル先生の新曲でてる!!」
「ホントだ。今回はお兄といっしょだったのね」
後日、街で一緒に買い物を楽しんでいたミキとリリィが先日収録していた二人の新譜のCDを見つけた。
ジャケットも華やかでカッコイイし、コメントも「神威がくぽVSアイスマウンテン・テル!」とV系ロックらしくて見る目を惹きつける。
試聴して聞いていたリリィが曲のインパクトの大きさに目を丸くした。
「ちょっと、ミキ聞いてよ。これ、すっごい刺激的!!いいわ~、これ!」
「うわぁ、やっぱりがくぽさんの低音かっこいいねぇ。先生の声にも合ってる」
「キヨテルもこういうエロいのいけたのねー。お兄と違ってもっと大人し目かと思ってた」
「えー、でもキヨテル先生あんまりこういう曲歌わないよ。がくぽさんに教えてもらったんじゃない?」
「ああ、それはあるわね。お兄はどこに出ても無駄にエロいし」
ちょっと大人びたガールズトークの裏側で、行われていた事など露ほども思い浮かばないだろう。
意外な組み合わせだったが、曲の売り上げは大きく、特に女性層からの支持が厚かった。
「前回の仕事は好評だったようだな。もう一本いってみるか?」
「二度と御免だ!!このバカッ!!」
それからしばらく、キヨテルがソロ活動に専念したのは言うまでもない。
 

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