忍者ブログ

VOCALOID小説サイト『黄昏の歌』の別館です。 健全な表と違い、こちらはBL・及びR指定腐向けです。 読んで気分を害されたなどのクレームはお受けできませんのでご了承ください。 閲覧は自己責任でお願いします

[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ボカロ高校生
一時、ピコと勇馬の作品に「ボカロ高校生」タグが付けられてたんで、ハマりましたww
方や男の娘、方や純粋素朴な天然好青年・・・。
もう、二人で仲良くしてるだけでも萌えます。
学校帰りにファストフード寄って、ポテト食べ合いっこやジュース飲みあいっこしてるだけでも萌えちゃうwww
【両性具有】
 
収録の後、それまでミクも羨ましがる程豊満だった胸が徐々に平坦になり、ものの数分のうちにその体付きは勇馬とさほど変わらない男性のそれに変わっていく。
まるでアニメやCGのような光景だったが、紛れもない現実だ。
一連の様子をずっと目で追っていた勇馬は驚いたように声を上げる。
「ピコ君って、やっぱりそういう事できるんですね」
「・・・ま、ね」
先程までばっちり着こなしていたが、今ではすっかりブカブカになって着崩れたドレスの端を摘まみ上げながらピコは肩をすくめた。
 
男性声と女性声を自由自在に操れるピコは両声類と呼ばれている。
女性ながらハスキーなリリィ、姉にそっくりで女形にされるレンに声質は似ているが、彼らとピコが大きく違う点、それは声に応じて体の性別もそのまま変わってしまう事だった。
普段は精神的にあった男性体をしているが、今回のように、女形・女装の女性声で歌う時は自然と体付きが女性のそれに変化してしまうのだ。
なまじ本物の女性より理想の女性体型をしているから、リンあたりに「某格闘マンガの温泉に入ったとか、某海賊マンガの能力者じゃないの!?」なんて言われたりもしている。
勇馬も噂で聞く分では到底信じられなかったが、実際にそれを目の当たりにすると信じざるを得ない。
「男の子でも十分可愛いのに、女の子になっても可愛いなんてすごいですね」
「・・・それ、褒め言葉に聞こえないよ」
「なんでです?みんな羨ましがりますよ。きっと」
「俺、男に惚れられる趣味無いから・・・。先輩たちに惚れられてもいや」
「あ・・・」
先輩たちの面々を思い浮かべて、勇馬は口を噤んだ。
ピコの先輩たちはバナナイスマウンテンの4人だが、確かに惚れられたら怖い。
不用意にピコが女性の時の姿を男性に見せない理由がわかった気がした。
だが、やはり目の当たりにしてしまうと惜しいような気がするのも事実である。
そんな勇馬をピコは横目で見つつ、ため息を付いた。
「・・・やっぱり、勇馬は可愛い女の子の方が好き?」
「え?まあ、やっぱり、僕も男ですし、可愛い子見るのは好きですよ」
「じゃあさ・・・」
ピコがパチンと指を鳴らす。
すると、平坦だった胸が急に膨らんで、華奢な躰は柔らかく肉付きの良い体に変化していく。
「やっぱり、勇馬はこっちの俺の方が好きなのか・・・?」
「え?それって、どういう・・・」
「・・・体だけでも、女がいいかって、そう言う事だよ」
ピコは両性具有的な容姿から、同性異性関係なく絡むことができる。
特に男性相手だと必然的に女でくっつかれた。
それでも、やはり中身は男で気も強いピコである。正真正銘の女扱いは御免こうむるが、やはり男はみんなピコの女性体を好んだ。
毎度のことながら、やはりピコにとって誰にも相談し得ない悩みでもあった。
しばらくじっとピコの顔を覗き込んでいた勇馬だが、ゆっくりと頭を振った。
「・・・やっぱり、いいです。ピコさんは男の子の方がいいですよ」
「えっ・・・?なんで・・・?」
意外な言葉にピコの方が驚いて目を丸くする。
勇馬は困った様に微笑みながら、告げた。
「最初は女の子の方も男の子の方も可愛いと思ったんですけど、ピコさん、女の子の方がいいかって聞いてきたとき、すごく悲しそうな顔していましたよ」
ピコが聞いてきたとき、ピコは普段のポーカーフェイスを装ってはいたが、そのクールな表情のわずかな合間にどこか諦めきったような悲しい表情が浮かんでいた。
勇馬はそのわずかな変化を見逃さなかった。
「それなら、男友達同士で楽しくいつもみたいに仕事したり、他愛ないお話してる方が僕にとってもずっといいです。その方が僕も楽しいし、僕は男の子のピコさんも大好きですから」
そう言って勇馬はにっこりと笑う。
裏表のないまっすぐで素直な笑顔。
下手な笑顔よりもどれほど魅力的なのか、本人はわかっていないのだろうか。
「・・・俺に言わせると、勇馬の方が可愛いよな」
「え?どういう意味ですか?」
「無意識に加えて無自覚とか・・・、天然かよ。余計に性質悪い、エンジェルか・・・」
「え?え??」
ピコの言わんとすることが分からず、勇馬は首を傾げながら頭にいくつもはてなマークを浮かべている。
わかってない様子の勇馬にピコは軽く指で額を小突いた。
(下手な女よりも、純粋で素直な勇馬の方が断然可愛いよ)
 
「ピコも勇馬もどっちもいいよな・・・。一方体乙女で、一方は性格乙女か・・・、どちらも捨てがたい・・・」
「がっくん、頼むからやめてよ。ゲイ疑惑たっちゃうから・・・」
一連のやり取りを端で眺めていたがくぽをカイトは諫めるので一生懸命だ。
困った所まで父上似のがくぽは「男女問わず恋をする」困った性癖の持ち主なのだ。
ちなみに引き留めるカイトも過去にがくぽの毒牙にかかりかけた被害者でもある。
「違うぞ。我はゲイではない・・・、バイだ!!」
「力こめて言わなくていいの!!」

拍手[1回]

PR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
 管理人のみ閲覧
 
Copyright ©  -- 黄昏の歌、我が背子 --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Material by 妙の宴 / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]