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VOCALOID小説サイト『黄昏の歌』の別館です。 健全な表と違い、こちらはBL・及びR指定腐向けです。 読んで気分を害されたなどのクレームはお受けできませんのでご了承ください。 閲覧は自己責任でお願いします

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ヴェノカーゆま続き
文字数の関係で尻切れトンボになったヴェノカー&勇馬の続きです
「けほっ、ゴホッ!!・・・、ユーマ!!」
それまでカーチェスを蹂躙していた触手たちが一斉に手を引いた。
息を整えたカーチェスの目に飛び込んできたのはヴェノマニア公に抱きしめられていたユーマの姿。
やめさせようと駆け寄ろうとしたカーチェスだが、その足は触手がつかんで離さない。
引きちぎろうとした腕も絡め取られ、カーチェスは四肢を触手に引っ張り上げられて十字の形に釣り上げられる。
「ユーマ!!」
駆け寄ることも手を差し伸べることも許されないカーチェスは声を張り上げた。
その声にユーマはちらっとカーチェスを振り返る。
その目は詫びるように綺麗な睫毛を伏せていた。
『お許しください、カーチェス様』
忍のユーマはその気になれば、素手でも男一人を殺すなど訳ない。
だが、カーチェスの命が関わっているとなれば話は別だ。
大好きな主だから、大切な人だから、それを守るためならユーマはどんなことも厭わない。
じっと身を固くして俯いているユーマにヴェノマニア公は傲然と告げる。
「服を脱いで、その肢体を僕の前に晒すんだ」
「・・・っ」
容赦ない命令にユーマは震える手で慣れない女物のドレスを脱いでいく。
ユーマは身の丈は年相応の大きさだったが、体付きは適度に締まって細身だ。
華奢でもないが、肉質的でもない。猟犬のような引き締まった美しさがある。
震える手でユーマの手が股間の褌に伸びた。
微かな布ずれの音と共に褌が床に落ちる。
それでも、まだ思春期盛りのユーマにとって性器を晒すのは恥ずかしいのか、手は股間から離れようとしない。
「手をどけるんだ、ユーマ」
「あ、ああ・・・、そ、それだけは・・・、お許しを・・・」
「ならば仕方ない。アスモデウス、続けろ」
「や、やめてください!!・・・わかりました」
カーチェスが異形の餌食になる前にユーマはそっと手をどける。
まだ女性の味を知らない、慎ましげなそれが露わになった。
ヴェノマニア公はまるでそれが東方の名器であるかのようにくまなく検分する。
秘められた場所をくまなく見られる恥ずかしさにユーマの体が震える。
ぴくりとまだ初々しいそこが微かに頭をもたげた。
「・・・いい体だ」
おもむろにヴェノマニア公がユーマのそれに手を伸ばす。
撫でるような手つきで扱かれて起き上がったそれをかばうようにユーマは身をよじる。
「あ、やめ・・・」
「動くな。僕がいいと言うまで少しでも動いたらカーチェスの命はない」
「!!・・・っう」
カーチェスの命をカードに取られたユーマは黙ってその体を晒すが、その刺激からは逃れられない。
痛みよりも激しく本能を揺さぶる甘美な刺激に切なげな声が漏れる。
ピクピクと震える肩がまだ童貞であることを証明していた。
「女性を抱いたことがないようだね」
「・・・そんなこと、あなたの知ったことではありません」
気恥ずかしいのか、ユーマはそっぽを向いた。
だが、明後日の方向を向いたユーマはヴェノマニア公が今、どんな表情を浮かべていたのか知らない。
ユーマの視界の外で、ヴェノマニア公は見るものをぞっとさせるような美しくも妖しい笑みを浮かべていた。
優美な曲線を描いたその唇がユーマの先端に触れる。
ユーマが身をよじる間もなく、ヴェノマニア公は迷いもなくユーマの摩羅に吸い付いた。
「ぃっ、やああああああああああああぁぁぁぁぁ!!」
「・・・感じるかい?ユーマ」
まだ完全に剥け切っていない薄皮を撫でるように扱きながら、剥けて露わになっていくそれを舌と唇で愛撫していく。
剥かれるときのわずかな痛みと、露わになったばかりで敏感なそこを絶妙な舌使いで嬲られる。
許容量を遥かに上回る刺激の強さにユーマの目頭が熱くなる。
女性を抱いたこともない初心なユーマにとって拷問にも等しい、拷問以上につらく苦しい責め苦だった。
「ふ、あ、あぁ・・・、もう、やめ・・・」
「うるさい」
口応えが耳障りだったのか、それまで少しずつ扱きながら剥いていた表皮をヴェノマニア公が力ずくで根元まで剥いた。
強制的な割礼行為に摩羅が露わになったと同時にわずかな血が滲む。
ユーマが痛みを感じるより早くヴェノマニア公は血ごとそれに吸い付いた。
「あああああああああああああああああ!!!」
血を舌と唾液で舐られた途端、初めての吐精と信じられないほどの快楽がユーマの身に迸った。
悪魔との契約を交わしたヴェノマニア公の体液は相手の血と混ぜ合わせることで強力な催淫作用をもたらすものへと変化する。
ましてや、傷口という体内に媒介しやすい敏感な個所に触れた効果は通常の比ではない。
混ざり合ってできた紫の毒はあっという間にユーマの全身へと回っていく。
「ああああぁぁぁ・・・、ふあっ・・・、ああん・・・!!」
毒が回る度にユーマの声が艶を帯びたものへと変わっていく。
摩羅に感じる刺激が心地よいのか、最初はヴェノマニア公を拒んでいた手が彼を望むように自らその手を回す。
だが、その手はヴェノマニア公によって妨げられた。
まだわずかにユーマの精が残っている舌を見せるように舐めずりしながら、顔を上げてユーマに笑いかける。
「僕が欲しいかい?ユーマ」
「・・・・・」
問いかけるとユーマはおとなしくコクリと頷いた。
先程まで真一文字に結んでいた唇は薄く開いて切ない吐息を漏らし、反抗的だった目つきは恍惚に潤んでいる。
快楽の毒に晒されたユーマに先程の強靭な意志は残っていなかった。
「ならば、どうして欲しい?言ってごらん」
「・・・気持ち、よくして」
今にも消え入りそうな声でそれだけ口にする。
効果は覿面とまではいかないが、徐々に催淫効果はユーマを蝕んでいる。
逆に少しずつ手を加えて自分好みの性奴隷に変貌させていく楽しみが増えた。
ヴェノマニア公は優しく微笑みかけると腕を広げてユーマを誘う。
「おいで・・・」
ユーマは誘われるがままにヴェノマニア公の胸に縋り付く。
待ちわびたその瞬間に、ヴェノマニア公は夢中でユーマの唇を吸った。
「んっ・・・、ふぁっ・・・、んんん・・・」
逃げ回るユーマの舌を捕えて愛撫してやると、ユーマの口からはしたない声と飲み干せなかった唾液が零れ落ちた。
ユーマが唇からの刺激に気を取られている隙に、ヴェノマニア公の手はユーマの慎ましく窄んだ菊座へと伸びた。
「ひぁっ!!」
体内をまさぐられる異物感にヴェノマニア公の腕の中でユーマが震えた。
ぐりぐりと硬く閉じた排泄器官を無理やり広げられる感触は背徳的ともいえる。
だが、背徳的だからこそ常軌を逸した刺激は官能的な喜びを促す。
そして、ヴェノマニア公にとってこの手の行為はほんのお手の物だ。
女性の体の全てを啜りつくしたヴェノマニア公はどこをどのように触れられ、どう舐められれば感じるか熟知している。
ヴェノマニア公の長い指はユーマの菊座、それも前立腺をピンポイントで刺激するように拡張させていく。
「んあぅっ!!」
菊座の奥、前立腺の集まった柔らかいところを刺激されたユーマは弓なりに体を反らせた。
先程吐精した性器もユーマの動きに追従するように再び勃ちはじめた。
弄られ、解されていくうちにユーマのそこは柔らかくヴェノマニア公の指を受け入れ、その存在を噛みしめるようにゆるく締め付けるまでになってゆく。
ユーマの順応性の高さにヴェノマニア公の方が驚いた。
これはまさに天賦の才としか言いようがない。
ユーマの体はどのように動けば最高の快楽が得られるか知っているかのようだった。
「・・・本当に、最高だね。ユーマ」
「あっ!」
菊座から勢いよく指が引き抜かれ、ヴェノマニア公の両手がユーマの尻に伸びる。
柔らかい尻たぶを左右に割ると、それまで隠されていた菊座が外気に晒された。
先程まで散々執拗に嬲られていた菊座はヒクヒクと収縮を繰り返している。
物欲しげに蠢くそこを刺激するように指一本伸ばして軽く触れてみると、痙攣を起こしたように硬直する。
「あぁんっ!」
体の疼きに耐え切れず、ユーマの口から切ない喘ぎ声が零れた。
すっかり快楽にとろけきったユーマにヴェノマニア公は両の手でユーマの尻肉を愛撫しながら優しく囁きかける。
「僕が欲しい?ユーマ」
ユーマは震えながら頷いた。
男に抱かれるのが怖いのではない。体が快楽を欲しすぎて自分ではどうにもならないのだ。
一度達した体は同程度の快楽では満足できない。
もっと体が吹き飛びそうになるくらいの激しい快楽を体は求めている。
そして、その快楽の得方を知らないユーマは目の前のヴェノマニア公に縋る他になかった。
素直に頷いたユーマにヴェノマニア公は微笑みかけた。
「ならば、自分から僕にお願いしてごらん。可愛くできたら、最高に気持ちよくしてあげよう」
「・・・はい。・・・下さ、い」
「ん?」
わざと聞こえないふりをしてユーマを焦らす。
ユーマの顔に焦りと絶望の色が浮かぶ。
焦りのため顔は赤く火照り、体は焦燥感に悶えた。
気持ちよくしてもらえないかもしれない恐怖で目は潤んだ。
「こ、侯爵様、お願いします・・・。僕を、僕を、だ、抱いて、下さい・・・」
震える声で哀願するユーマは想像を絶する愛らしさだった。
よく躾けたハーレムの娘たちでさえユーマ程初々しく恥じらいあるねだり方をした試しがない。
先程のカーチェスの艶姿を見た後だからヴェノマニア公も多少興奮していたが、これが決定打になった。
「・・・ずるいよ。ユーマ」
「ああっ!!」
ヴェノマニア公はユーマを抱えるとその場に四つん這いの姿勢で尻を突きだすような格好にさせた。
恥ずかしい格好に涙目で振り返るユーマの目に飛び込んできたのは見事すぎるほどのヴェノマニア公の雄。
彼のものに比べるとユーマのものがひどく小さなものに思えてしまうほどだった。
あれだけのものが自分に納められるのだろうか。
想像するだけで震えてきてしまう。
「ああぁ、侯爵様ぁ・・・」
「安心おし、ユーマ。すぐに、気持ちよくしてあげよう」
「は、ぃ・・・。んあっ!!」
ヴェノマニア公がユーマの菊座を勢いよく割り開く。
露わになったそこにヴェノマニア公は躊躇もなく舌を這わせた。
「ああああああああっ!!!ひぃいいいいいいいい!!」
指とは比べ物にならない程自由度とぬめり気を帯びたそれに中を嬲られるという未知の感触にユーマは身悶えして喘いだ。
自分でも触ったこともないし、本来一生触られることも嬲られることもなかった場所である。
しかも、ヴェノマニア公の舌はこんなところまでと思うほど奥まった所まで愛撫してくる。
「あああぁぁぁぁぁぁぁん!!」
先程開発された前立腺を舌で嬲られた途端、電流のような快楽がユーマの体に迸った。
たまらずにそそり立った亀頭から樹液が噴き出る。
勢いよく迸った精液はユーマの顔を白く淫靡に染めた。
だが、ユーマが吐精感に浸る暇もなく、ヴェノマニア公は舌を納めると代わりに十分に猛った自身を肛門に宛がった。
「こ、侯爵様・・・」
「さあ、踊ろうか。ユーマ」
「あああああっ!!」
充分に指と舌でほぐされたとはいえ、まだ未通だったそこをヴェノマニア公は躊躇もなく貫いた。
定形外のものをそのまま受け入れたにも関わらず、ユーマの菊座は傷一つ負うことなくヴェノマニア公をすんなり根元まで受け入れた。
「は、ああ・・・、ん・・・」
「全部納まったよ、ユーマ。どうかな?僕に抱かれている気分は?僕を咥えている気分は?」
ヴェノマニア公はユーマを抱きしめながら耳元で囁く。
最初は許容範囲を遥かに超える刺激に放心状態のユーマだったが、菊座でその存在を確認すると凛とした表情は恍惚に蕩けた。
「き、気持ちいい、です・・・。侯爵様・・・、すごく、侯爵様を感じております・・・」
「僕に抱かれるのと、女を抱くの、どっちがいい?」
「こ、侯爵様に抱かれる方が、僕は、ユーマは、何倍も幸せでございます!!」
すっかり快楽に堕ちたユーマにヴェノマニア公は満面の笑みを浮かべた。
第三者がいれば天使のような笑顔に見えたことだろう。
だが、その笑顔の真意は悪魔そのものだった。
「あうぅっ!!」
いきなり激しく突かれてユーマは嬌声を上げた。
勢いも助長して、ヴェノマニア公のものがユーマの最奥を激しく突き上げてくる。
痛みは体にすっかり沁みこんだ悪魔の媚薬のせいで全く感じない。
息を詰めるような圧迫感と生まれてこの方味わったことのない強烈な快楽だけがユーマの感じる全てだった。
「あぁあん!!侯爵様!侯爵さまぁ!!」
激しい腰使いにユーマは膝を立てるのも精いっぱいだ。
顔を床に埋めながらもその快楽を余す所なく受け止めようと腰に力を入れる様は健気でさえある。
実際、ユーマがヴェノマニア公を感じようと菊座に力を込めると、ユーマの菊座は女の陰部など比べ物にならない最高の媚壺としてヴェノマニア公を締め付けるのだ。
その健気さと奉仕の良さがヴェノマニア公をひどく興奮させた。
「本当に可愛い子だね、ユーマ。もっと、もっと気持ちよくしてあげる」
「ああ、そんな・・・。これ以上されては、死にます・・・」
「死ぬ一歩手前の快楽をあげよう。・・・さあ、お啼き」
「!!」
ヴェノマニア公が激しく腰を打ち付け始めた。
今度は手がそれぞれユーマの乳首と自身に伸びる。
そして、腰の動きに合わせて絶妙な指使いで乳首をこねまわし、自身を扱いた。
「あああああっ!!死ぬ!死んじゃう!!」
「死ぬんじゃない。イクんだ」
「ああ!イク、イク、イク・・・」
立ち上がりはじめた自身と菊座が自分の意志とは裏腹に蠢いているのを感じる。
暴走して歯止めが利かなくなるのをユーマは本能的に察知していたが、快楽の流れはせき止められるようなものではない。
今にも決壊してしまいそうな堰をぶち抜こうとヴェノマニア公は容赦なく突いてくる。
「イケ!イケ!イクのだ、ユーマ!イッテしまえ!!」
「イクうううぅぅぅぅ!!」
ユーマが樹液を噴き上げるのと同時に、菊座が激しく収縮した。
菊座だけではなく腸壁全体で柔らかくヴェノマニア公のものを包み込むように心地よく締め付ける。
きつすぎることなく、柔らかすぎることもない絶妙の締め具合だった。
「うっ・・・」
あまりに甘美な心地よさにさすがのヴェノマニア公も達した。
ユーマの中を満たしてなお、止まらぬことを知らない性欲の証は菊座からユーマの太ももを伝って床を濡らす。
ユーマの精液とヴェノマニア公の精液が混じったそれも、カーチェスの目の前で淡い藤紫色の滴へと変わっていった。
 
 
「ユーマ・・・」
カーチェスは目の前で繰り広げられた光景と自分の足元まで流れてきた紫の滴を信じられないように見た。
あんなに健気で優しく真面目な好青年であるユーマが女のように抱かれ、あられもない声を上げさせられて堕ちた。
まだ経験もない、発育途上の少年にあまりにもむごすぎる行為だった。
ヴェノマニア公は未だユーマの肢体にむしゃぶりついている。
既に意識を飛ばしているユーマの中に自らの子種を余すことなく注ぎ込み、シミひとつないユーマの体に赤い花びらを刻み込んでいく。
「ふう・・・」
ようやく満足したのか、ヴェノマニア公がユーマから体を離した。
支えが亡くなったユーマの体は糸の切れた操り人形のように力なく床に倒れ伏す。
引き抜かれた菊座からは注ぎ込まれた大量の精液が太腿を伝って流れ落ちた。
ユーマの変わり果てた姿にカーチェスは凄まじい怒りを覚えた。
「この、外道!!」
カーチェスはヴェノマニア公に思いつく限りの罵声を浴びせる。
「この悪魔、人でなし!!よくも、よくも、ユーマを・・・」
「それをユーマに選ばせたのはきみだよ、カーチェス。きみだって見ていただろう。可愛い健気なユーマは大事なご主人様を助けようと僕に、この悪魔に魂を売ったんだ。そして、自ら進んで僕の虜になった。それだけの事さ」
「貴様っ・・・」
いけしゃあしゃあと口にするヴェノマニア公にカーチェスは唇を噛みしめた。
ヴェノマニア公は悠々とカーチェスに歩み寄る。
すると、カーチェスを捕えていた触手がカーチェスを差し出すように更に強く捕えた両手足を引き延ばす。
すると、先程創り上げられた乳房はもちろん、性器も菊座も全て露わになった。
「くっ・・・」
「そうは言っても、キミも感じていたんじゃないのかい?ユーマが僕に抱かれるのを見ながら、自分も興奮していたとは言い切れないんじゃないか?ほら、こんなに涎を垂らしているよ」
クスクスと笑いながらヴェノマニア公はカーチェスの先走りを漏らし始めていたそれをくすぐるような指使いで擦る。
触手とは違って、温度も与えられる感触とリアルすぎるその指使いはどんな責め苦よりも激しく吐精感を促した。
ヴェノマニア公の指が動くたびにカーチェスの体は電流が流れたようにビクビクと過剰な反応を見せる。
「ちがっ・・・!!俺は、俺はそんなこと・・・!!、んっ!!」
「素直じゃないなぁ・・・、カーチェスは」
口では興ざめたような台詞を呟きながら、ヴェノマニア公は愉快そうに笑う。
薄く笑みを浮かべたまま、ヴェノマニア公はカーチェスの菊座に指を宛がう。
宛がった指を菊座から性器まで、股間のちょうど中心線をなぞるように指を這わせた。
「ひいっ!!」
菊座から性器にかけての敏感な部分を擦られてカーチェスは身悶えた。
菊座は先程アスモデウスにしこたま注ぎ込まれた液で濡れそぼっている。
触れた時に指に付着した液が股間にも付いて気持ちが悪い。
しかもヴェノマニア公は執拗に何度もその指使いを繰り返し、往復する。
まるで女子の陰部を愛撫するかのような指使い。
そして、何度も繰り返した後ヴェノマニア公は股間の一点を指で強めに突いた。
クチュリ・・・。
「!?」
一際派手な水音と共に腰にズンと響くような快楽がカーチェスの身に迸った。
太腿から伝う液は菊座から漏れた悪魔の液ではない。
汗のように透明だが、精液のように粘り気を帯びたそれはカーチェスも見覚えがある。
それは、紛れもなく女の陰部から漏れ出す愛液に他ならなかった。
カーチェスは目の前が真っ白になる錯覚を覚えた。
だが、悪魔の力は人間の想像を遥かに超越したものだ。
男であるカーチェスに乳房を植え付けることができたのなら、女陰を創りだせたっておかしくない。
先程、触手に淫液をさんざん飲まされた事も含めて、原因はいくらでも思い当たる。
「そ、んな・・・」
あり得ない、考えたくもない現実にカーチェスの歯の音がかみ合わずガチガチと震えた。
更にカーチェスを絶望の淵に追いやるように、ヴェノマニア公はカーチェスの耳元で囁く。
「現実だよ。まだ、体の基盤は男のままだけど、時間の経過に連れ、キミは女の体のそれに変わっていくのさ。・・・ほら、ごらんよ」
触手からカーチェスを奪い取ったヴェノマニア公は壁に設置してあった鏡の前に立った。
鏡など見たくもなかったカーチェスだが、ヴェノマニア公がしっかりと正面を向くように固定していたせいで徒労に終わる。
散々逃げようと暴れ回っても抱きかかえられるように抑え込まれてはそれも無理だった。
「っ!!」
鏡に映った自分の姿にカーチェスは我が目を疑った。
見慣れた青い髪と顔は自分のものだった。
しかし、首から下、青いドレスを着せられたその肢体は紛れもなく自分の知らない女性のもの。
ヴェノマニア公によってたくし上げられたドレスの裾からは、はしたなく愛液を垂らす陰部、そして男であることを証明する陰茎が露わになっている。
ありえない姿に、鏡に仕組まれたトリックだと思いたくても、鏡の中の自分が胸をまさぐられれば、自分の胸も同じ感触を覚え、鏡の中の自分が陰部から愛液を零せば、その感触は自分の足元にも感じる。
まぎれもない、現実だった。
「っつ・・・、うっ・・・」
悲惨すぎる現実にカーチェスの目から涙が溢れた。
涙を拭うようにその頬に口づけたヴェノマニア公は優しくいたわるように微笑む。
「だから言ったろう、カーチェス。もうきみはイイ女だって・・・。男のままでも十分綺麗だったけど、こちらでも最高に綺麗だよ。この僕にふさわしい、最高の人だ・・・」
「なにを・・・!!」
ヴェノマニア公の言葉に新たな怒りを覚えたカーチェスは腕を振りほどくと、その顔を睨みつける。
だが、ヴェノマニア公はひるむ様子もなく、カーチェスを真正面から見返す。
紫の目がカーチェスの姿を捉えた。
「本当の事だろう」
「っ!!」
紫の視線に囚われた瞬間、カーチェスは金縛りにあった時のように動けなくなった。
硬直した体を叱咤するように動かそうと力を込めるが、指一本さえも満足に動かせない。
唐突に襲いかかった体の異変にカーチェスが困惑するのを、ヴェノマニア公は見慣れた光景と言わんばかりに微笑して眺めている。
緩やかに弧を描いた口元が小さく声を紡いだ。
「おいで、カーチェス」
「!?」
おいで、と言われた途端、それまで頑として動かなかった体がその声に反応するように動き出した。
まるで操り人形の糸が自分の体に巻きついて操られているような感覚、もちろん、操り棒はヴェノマニア公の手の中だ。
これがヴェノマニア公の力だ。
その視線で女の意志と体の自由を奪い、女性を操って貞操を貪る非道な闇の貴公子。
それこそが、ヴェノマニア公の正体だった。
「(・・・屈して、なるものか!!)」
カーチェスはもてる体力を全て用いて、懸命にその力に抗った。
力とは正反対の動きをするのは激しい疲労と苦痛を伴ったが、カーチェスは抗い続けた。
こんな事をする人間を許してはいけない、屈してはならない、カーチェスは自分にそう言い聞かせた。
ところが・・・。
「カーチェス様、公爵様がお望みでございます・・・」
「!?」
カーチェスの背後で聞きなれた声がしたと同時に、その背中を押される。
振り返ったカーチェスの目に映ったのは、自分と同じようにドレスを纏わされ、堕とされた娘たちと同じように恍惚とした笑顔を浮かべたユーマだった。
少年ながら力の強いユーマに押されてカーチェスの体は少しづつヴェノマニア公の元へと押しやられていく。
「や、やめるんだ!!ユーマ!!駄目だ!!」
「公爵様は、カーチェス様のお体をお望みでございます。その栄誉、お受けくださいませ」
「目を覚ますんだ!!ユーマ!!こんな・・・」
「カーチェス様も、僕と同じように公爵様の寵愛をお受けくださいませ」
ヴェノマニア公に抱かれることが嬉しいのか、ユーマは淫靡な笑顔を見せる。
あれほど精悍な若者だったユーマの変わりぶりに、カーチェスは背筋が凍る錯覚を覚えた。
ヴェノマニア公が意のままにできるのは女だけではなかった。
自ら手を下し、自らその快楽を与え、精気を与えたもの。
その条件さえ整っていれば、男であろうと彼の快楽人形にされてしまうのだ。
最早ヴェノマニア公の能力は人智を超えたものに他ならない。
人の姿をした悪魔そのものと変わらなかった。
カーチェスがその考えに至った時、既に目の前にいたヴェノマニア公がカーチェスを抱き上げた。
優しく穏やかな笑みを浮かべるヴェノマニア公を前にしたカーチェスは体の震えが止まらない。
得体の知れない恐怖に、カーチェスは必死にその手から逃れようと身をよじるがヴェノマニア公はカーチェスの体をしっかりと捕えて離さない。
「い、いやだ・・・」
震えながらカーチェスはヴェノマニア公の腕の中で頭を振った。
ヴェノマニア公はカーチェスの考えを読みとったかのように、クスクスとさも面白そうに笑う。
そして、一瞬だけ笑みを引いた。
その表情は人とは思えない、人間を人間とみなさない悪魔のそれだった。
 
「おまえは、僕のものだ」
 
一言、そうささやくなりヴェノマニア公はカーチェスの唇を奪った。
カーチェスの唇がヴェノマニア公の歯に触れる。それをヴェノマニア公は迷わず噛んだ。
噛まれた所からわずかだが、カーチェスの血が滲む。
その血をヴェノマニア公は舌で舐め取るように飲下した。
「!!」
口付の間、黙って耐えていたカーチェスは下半身への鋭い痛みに目を見開いた。
同時に何か粘つく温かいものが内股を伝って流れ落ちていく。
見ると、それは秘部から溢れ出した鮮血だった。
その秘部はヴェノマニア公のもので貫かれている。破瓜の血だった。
「い・・・、」
カーチェスの顔から血の気がさっと引いたが、それは一瞬で、すぐに頬は血の気が差した紅に染まり、口からは切ない喘ぎ声が漏れる。
カーチェスの太ももから伝う破瓜の血は、既に紫の滴へと変わっていた。
ぐちゃり、ぐちゃり、淫靡な粘着質の音が響く。
その音が耳朶をかすめる度、カーチェスの目から光彩が徐々に光を失っていく。
「あ・・・、あぁ、・・・あぁ、んっ・・・」
カーチェスのものよりもはるかに大きいヴェノマニア公のもので、本来持ちえないはずの場所を貫かれ、えぐられる感触は、女を抱く以上の快楽をカーチェスにもたらした。
ヴェノマニア公のわずかな動きでも、カーチェスの体は敏感に快楽を拾ってしまう。
互いの肉がぶつかり合う快楽にカーチェスは甘い吐息を漏らす。
滴の媚毒は利き初めるまでの時間に個人差がでる。
ユーマはなかなか効くまでに時間がかかったが、カーチェスの場合は早かったようだ。
快楽に蕩けきったカーチェスに、ヴェノマニア公は満足そうに口元を緩める。
優しくその肩を抱きよせ、その体を愛撫しながら、優しい口調とは裏腹に残酷な言葉をカーチェスに囁く。
「そんなにいいのかい、カーチェス?憎い男に抱かれることが・・・」
「っ!!くっ・・・、ぁぁあ!!」
この言葉に、カーチェスの目が元の光を取り戻す。
だが、すぐに中を深く抉られて法悦の喘ぎ声が漏れてしまう。
正気を取り戻しかけたカーチェスにとって、感じてしまう快楽は苦痛以外の何ものでもなかった。
抗うこともできず、ヴェノマニア公の手に翻弄されるだけの自分がたまらなく惨めで悔しい。
羞恥で顔を赤く染めながら、悔し涙で頬を濡らすカーチェスにヴェノマニア公は追い打ちをかけるように続ける。
「どうかな?殺したいほど憎い男に抱かれる気分は・・・」
「くっ・・・、さいあっ!あぁんっ!」
元の気力を振り絞って罵倒しようとしても、与えられる快楽が体中を爆ぜ回って、その言葉も気勢も削いでしまう。
正気に戻って目の前の悪魔を殺したいのに、快楽が邪魔してそれが出来ない。
快楽に溺れたいのに正気が邪魔して溺れさせてくれない。
相反する感情がぶつかり合って、気が狂ってしまいそうになる。
いっそ意識を手放せば楽になれるのだろうが、ヴェノマニア公はそれを許さない。
快楽の猛威に晒されて、はちきれんばかりに膨れ上がったそれの根元を締められると、生理反応に素直な躰は否が応にも覚醒してしまう。
「・・・も、もう・・・、やめ・・・」
「やめろ?何を今更、僕の命を狙いに来たお前が僕に何をぬけぬけと・・・」
「いっ!ああああああああーーーーーーーーーーっ!!」
変色するまで締め上げられた上に、前立腺を激しく突かれる強烈な刺激にカーチェスは悲鳴を上げる。
泣き叫び、乱れよがるカーチェスにヴェノマニア公は高らかに笑った。
「ハハハハハ!!イイざまだな、カーチェス。僕の命を奪おうとした罰だ」
「ひっ、い、いやだ、もう、ゆるして・・・、はうっ、あぐっ!!」
止まることのない快楽の嵐にカーチェスの心が挫けはじめた。
涙で汚れた顔をヴェノマニア公に向けながら哀願する。
ここに来た時の清閑な青年の面影はどこにもない、惨めすぎるその姿にヴェノマニア公は大きく破顔した。
崇高で高邁な精神を持つ穢れの無い存在を、自分好みの淫靡で穢れた奴隷に染め上げることは彼にとって最高の快楽だった。
ヴェノマニア公はそれまで戒めていたカーチェスのものをそっと扱きあげる。
「あっ!」
甘美な感触にカーチェスから上擦った声が零れた。
一時の快楽にうっとりしかけたカーチェスの耳元でヴェノマニア公は冷酷に告げた。
「ならば、僕に抱かれている間に贖罪の言葉を紡げ。僕に詫びながら、服従の言葉を。僕に哀願しながら、溺れろ」
その言葉を皮切りにヴェノマニア公はカーチェスを激しく抱いた。
先程の焦らすような行為とは異なり、結合部から火を噴くのでないかと思うほど激しい動きにカーチェスはどうすることもできない。
ただ、ヴェノマニア公に縋り、彼の望むがままにしないと壊れてしまいそうな危うさに無我夢中で言われるがままに動く。
「ふあっ!!こ、公爵様、お許しください・・・。お、おれが間違っておりました!!こ、公爵様の、公爵様の仰るとおりに致しますぅぅぅ!!お、おれは、公爵様に逆らった愚か者です・・・。に、二度と背きません、公爵様の望むままに、しもべとして、おつかいくださ・・・ぃ、あああああああんっ!!」
服従の言葉を口にしながらカーチェスが達した。
まき散らされる白濁液と共に、自我と信念が真っ白に塗り替えられていく。
白に塗りつぶされた思考を塗りつぶすように、紫色の快楽がカーチェスの芯から染め上げていく。
「はぁん・・・、公爵、さまぁ・・・」
「どうして欲しい?」
「あぁ・・・、もっと、もっと、抱いて下さいませ・・・」
「どのくらいに?」
「おれが、壊れるまで・・・、公爵様が満足なさるまで・・・、お好きに・・・」
「ふっ・・・。とんだ淫売だね、カーチェス」
「はぃ、おれは、悪いです・・・。もっと、もっと、躾けてください・・・」
すっかり屈服したカーチェスの言葉にヴェノマニア公は満足そうに笑う。
軽く手を慣らして、それまで大人しく控えていた触手達に命じて、カーチェスとユーマを部屋の一角に設置してあったベッドに運ばせる。
秘部を全て晒す姿勢で横たわらせた二人を傲然と見下ろしながら一言呟く。
 
「さあ、踊ろうか・・・」
 
それが合図だった。
無数の触手が生贄として曝け出されたカーチェスとユーマ目掛けて襲いかかる。
「「ああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・」」
 
憐れな二人の生贄の叫び声は、地下室の外に届くことはなかった。
 
 
 
それから数か月後。
今日も新たな妻と同衾したヴェノマニア公は、思い出したように最奥の地下室へと向かう。
重たげな扉を開くと、部屋中に無数に蠢く触手がヴェノマニア公を迎えた。
「んんん、あはぁ・・・」
「はぁん・・・、ふぅぅ・・・」
触手に弄ばれ、切ない喘ぎ声を漏らすのはヴェノマニア公自ら調教を施した従順なペットだ。
ヴェノマニア公の「やめ」の合図で触手達は一斉に二人から手を引く。
しばし、快楽の余韻に浸っていたカーチェスとユーマだが、ヴェノマニア公が来たことに気が付くと我先にその足元にいざり寄る。
愛らしい姿にヴェノマニア公も薄く笑った。
触手によってほぐれきった二人の秘部を両手で愛撫すると、カーチェスとユーマはその感触に喜んで、与えられる快楽を余すところなく受け取ろうと腰をくねらせる。
「ああぁ・・・、公爵様・・・」
「公爵様、公爵様・・・」
「二人とも随分感度が良いな。それほど、僕が待ち遠しかった?」
あやすようにその手を頭にやって撫でてやると、ユーマはうっとりとその手の温かさに目を細める。
カーチェスは愛おしげに触れた手に口付を落としながら、自分で秘部と秘所を広げてひくつくそこを見せる。
「早く、おれを抱いて下さい、公爵様ぁ・・・。もう、我慢できません・・・」
「カーチェス様、ずるいです。僕だって、公爵様が欲しい・・・、公爵様、ユーマを先にお召し上がりくださいませ・・・」
ヴェノマニア公の寵愛を競うかのように、ユーマは尻を高々と上げると自分で窄まった秘部を広げて見せた。
カーチェスほど熟れきった色香はないが、ユーマの若い体は締りがいい。
肉付きの良いそこは鮮やかな赤と桃色をしていて、いかにもおいしそうだ。
だが、それを黙って見ているカーチェスではない。
ユーマにはない、先程まで触手に嬲られ吸われて、まだ乳首からはしたなく母乳を流す乳房を愛撫してヴェノマニア公に見せる。
「はぁぁ・・・」
愛撫とヴェノマニア公に見られる興奮からか、カーチェスの乳首から更に濃い母乳が迸る。
どちらも捨てがたい魅力だった。
「仕方ないな・・・」
ヴェノマニア公は二人のものに手を伸ばすと、それを同じ動きで扱き始めた。
「あっ!」
「ああんっ!!」
巧妙なヴェノマニア公の手管にカーチェスとユーマは弓なりに体を反らす。
だが、快楽に翻弄された動きはヴェノマニア公の一言が戒めた。
「今から僕が可愛がってあげよう。先に我慢できなくなった方が負けだ。最後まで我慢できたイイ子を一番に抱いてあげる」
すると、その言葉にカーチェスもユーマも必死に歯を食いしばって快楽に耐える。
いつもならとうに決壊してもおかしくないのに、互いに相手の様子を観察しながら顔を赤くして耐える様はいじらしくもあった。
しばらくその様子を見て楽しむのも悪くはないが、今日のヴェノマニア公は抱く気分に気持ちが傾いている。
じっくりと焦らすような手段は使わず、すぐさま達しそうに激しく二人のものを扱いた。
「ああんっ!!ら、らめぇ・・・、あん!あんっ!!」
「ふぅぅぅぅっ!!はうっ、あうっ、あうぅぅ!!」
「あっ!ああああああああああ・・・!!」
「っ!くっ、あぁっ!!」
プシュ
一方から噴き上がった樹液を確認したヴェノマニア公はすぐにその手を止めた。
両者ともいつ噴きだしてもおかしくなかったが、先に決壊したのはユーマの方だった。
「・・・あ」
先にイッテしまったのが悔しいのか、ユーマは達したばかりの自分のものを恨めしげに見下ろす。
だが、決まりは決まりだ。
耐え切ったカーチェスは待ちきれないように、自ら陰部をヴェノマニア公のものに沈み込ませる。
「はぁぁぁぁ・・・」
待ち望んだ快感にカーチェスは喘ぐような吐息を漏らした。
恍惚に蕩けたカーチェスの表情をユーマは羨ましげに見つめている。
媚びるようなユーマの視線にヴェノマニア公はユーマに手招きをした。
喜んで側に寄ってきたユーマに、カーチェスは恨みがましい目をヴェノマニア公に向ける。
だが、ヴェノマニア公は開いた方の手でカーチェスの髪を撫で梳きながら優しく話しかけた。
「今日はお前の動きだけで僕を満足させてごらん。今からユーマの方も手だけでイカせてやるつもりだから、それが面白くなかったら僕がユーマに気を使えなくなるくらいに僕を満足させるんだ」
「っ、・・・はい!」
その言葉にカーチェスはヴェノマニア公を満足させようと激しく腰を振りたくる。
今にも吐精しそうな快感に苛まれながら、ヴェノマニア公はユーマを抱き寄せると、長く太い指をユーマの菊座に一気に根元まで差し込んだ。
「はぁあぁんっ・・・」
肉棒ほどではないが、それでも縦横無尽に前立腺を刺激される感触にユーマは切ない声を上げた。
狭くよく締まったユーマの中は指であろうとヴェノマニア公をきつくそれでいて温かく包み込むように締め付けて離さない。
若く張りがあってむっちりとした肉感のユーマの体は極上の感触だった。
「はぁぁ・・・、公爵、様・・・」
「公爵様、公爵様っ!」
触手など比べ物にならないヴェノマニア公がもたらす快楽に、カーチェスもユーマもうっとりとヴェノマニア公に垂れかかる。
だらしなく蕩けきった二人に喝を入れるように、ヴェノマニア公は手の動きと腰の動きを急激に強めた。
「ひぎぃっ!!」
「あぐっ!!」
「・・・まだまだだ」
もっともっと溺れて壊れるまで、ヴェノマニア公は満足しない。
もっと快感によがり狂い、快楽以外に及ぶなど許さない。
貪欲な程肉の味に酔いしれて、むしゃぶりつくくらい性欲に支配されない限り調教は終わらない。
「はあっ、はあっ、はあっ、・・・ふ、深すぎるぅぅぅ!!」
「あ!あ!あ!らめっ、らめぇっ!!こ、こわれるぅぅぅ!!」
今や二人の声は喘ぎ声をとうに通り越して、悲鳴に近い。
泣きじゃくろうとお構いなしでヴェノマニア公は二人の体を貪った。
並みの人間ではヴェノマニア公の法悦地獄に耐え切れず、すぐに発狂するかとうに死んでしまっていてもおかしくない。
だが、この二人は並みの精神の持ち主ではなかった。
仮にも貴族、それも公爵家のヴェノマニア公の暗殺自体辞さなかった連中である。
そして、ただの命知らずの馬鹿者ではない、強靭な精神と極上の体を持つ上玉であったことからヴェノマニア公は二人を快楽人形として残しておくことに決めた。
「ひ、ぁああああああああああっーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「はあ、あああああああああああんんーーーーーーーーーーーーーー!!」
法悦の波に耐え切れず、カーチェスとユーマが同時に気を失った。
それでも体だけはヴェノマニア公の動きに合わせてぴくりぴくりと律動を繰り返す。
しばらくその様を楽しんでいたヴェノマニア公だが・・・。
『ヴェノマニア公爵様』
「・・・なんだ?」
地上と地下のこの部屋を繋ぐ連絡口パイプからリュートゥスの報告が入る。
せっかく行為の余韻を楽しんでいたヴェノマニア公は無粋な邪魔に声に険が入るのを抑えられなかった。
リュートゥスはそんな主人に構わず要件を述べる。
『また新しい娘が参りました。公爵様に是非、お目通りしたいと』
「・・・どんな娘だ」
新しい娘と聞いて興味を引かれたヴェノマニア公は聞き返す。
それに対して答えたリュートゥスの言葉は非常に魅力的なものだった。
『かなりの美少女です。年齢は十代後半、二十には満たないでしょう。背も小柄で、声も綺麗な、ハーレムの女性上位の五指に入るくらいかと』
「わかった。すぐに行こう」
会話を終えると、ヴェノマニア公はすぐにカーチェスをユーマから体を起こす。
すると、それまでお預けを食らっていた触手達が一斉にまだ気を失っている二人の体にむしゃぶりつくのだった。
 
「・・・・・」
控えの間で待たされていた例の少女はじっと胸から下げたロケットの中を見ていたが、近づいてくる足音にそれをしまいこむ。
やってきたのはやはりヴェノマニア公だった。
ヴェノマニア公は待っていた少女の姿に満足そうに微笑む。
確かに年の頃は二十に満たない娘、ユーマと年のころは近いかもしれない。
シルバーブロンドの綺麗な銀髪をレイヤーボブに切りそろえ、ライトグリーンの瞳が美しい。
抱きしめたら腰から折れてしまいそうな程、華奢な体付きが愛らしかった。
「待たせたね。さあ、踊ろうか・・・」
「いいえ・・・」
愛らしい声で少女はその唇を緩ませる。
光沢を放つその唇が、笑みとは違う歪みと不自然な光沢を放っていたことにヴェノマニア公は気が付かなかった。

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