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VOCALOID小説サイト『黄昏の歌』の別館です。 健全な表と違い、こちらはBL・及びR指定腐向けです。 読んで気分を害されたなどのクレームはお受けできませんのでご了承ください。 閲覧は自己責任でお願いします

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魔王の息子は魔王子
父上ネタの続きです。
父上の息子の殿ももちろん父上似でした
【親譲り】
 
年末年始の新春特番は毎年首を長くして待っているリピーターも多い。
近年は地上デジタル放送も手伝って、視聴者も番組に参加しているような面白い試みも増えている。
「カイトさん、これ僕Aだと思いますよ」
「えーっ!?絶対Bだって!!こっちのほうが上手じゃない」
新年早々の仕事の合間、毎年お茶の間で囲んで見ている某テレビ番組を一緒に見ながら勇馬とカイトがそれぞれ意見を交わす。
どちらが一流品質のものを当てるかというクイズ番組だが、外したらどんどん降格して終いには映されなくなってしまう。普段テレビでは大きな口を叩いている芸能人でも実力がものを言うがゆえに、扱いが悪くなっても文句が言えない。そういうフェアなところが人気を博していた。
ちなみに、クリプトン家でも一家参加型で格付けが行われる。一番格下だった人が宴会の後片付け役、召使扱いになる。
ちょうど、他の部屋で収録をしていたがくぽが戻ってきたのはカイトと勇馬がお互い主張しているところだった。
「あ、がくぽさん。おかえりなさい、お疲れ様です」
「がっくん、調度良かったね。今、がっくんのお父さん出てくるところだよ!」
「心配ご無用。父上から事前にどの順番で出てくるか聞いておるし、自宅でHDD、DVD、Bleu-rayフル装備で録画手配は完備済みだ」
さすが筋金入りのファザコン、父上の出演する番組は全てフルチェック、しかもコマ送りCMカットでセットするのだという。
そこまでしてもやはりリアルタイムで見るところはファザコンの鑑だ。
「がくぽさん、この演出、どっちが正解だと思います?僕はAだと思うんですけど・・・」
「違うよね、がっくん!!これ絶対Bだって!!」
「でも、僕Aの方が説得力ありましたよ」
「わかってないなぁ、勇馬くんは・・・。プロがこんなチープな撮り方するわけないじゃない。ねー、がっくんはどっちだと思う?」
ちょうど映っているのは演出のテストだった。
ゴールデンタイムに放送するにはえげつないBLだったが、がくぽは真剣そのもので映像を見比べている。
テレビの出演者も連勝組である父上の答えに注目しているが、カイトと勇馬もがくぽの答えに注目している。
 
「正解は、『A』だな・・・」
 
父上がプラカードを上げたのとがくぽが答えを言ったのは全く同時だった。
そして、それに対して勇馬が無邪気に「やったー!」と万歳したのも、カイトが「えー!?」と叫び声を上げたのも他の番組の出演者と全く一緒だった。
それに対する説明もオンエアーされている父上のセリフと、がくぽのセリフは驚くほど合致していた。
「・・・『最初Aみた時に、完全にコメディタッチ狙ってるなと思った』のだよ」
「なにこの説得力ありすぎる父子・・・!!」
当然同時進行、全く同じタイミングで同じ事を言っているからがくぽの付け焼刃、父上の真似ではないことはよく分かる。
だからこそ、がくぽのセリフも彼の実力のうちだ。
結果発表は神威親子が宣言した通り、Aだった。
このあとも参加型として生花のチェックがあったが、これもがくぽは見事正解を当ててみせた。
ついでに放送終了後、がくぽが見ていなかった音感テストもさせてみたがこれも正解。
結果としては、がくぽ全問正解、勇馬二問正解、カイト辛うじて一問正解となった。
「うわー、なにこれ、最悪―!!なんでボクが二流なのー!?」
「全6問中参加できるのが3問だったのだ。一問に付きツーランクダウンが正しい基準であろう」
「えっと、じゃあ、僕が2ランクダウンの二流で、カイトさんは・・・、そっくりさん?」
「やめてー!!」
仮にも本家の男性ボカロ一番の稼ぎ頭としては悲しすぎる称号だ。
「っていうか、がっくんずるい!!なんでそんなに全問正解なの!?チートすぎ!!やらせだ!!」
「こら、アイス、黙れ」
そっくりさんの分際で一流に吠えるカイトにがくぽが扇子を見舞う。
傍で見る分には楽しい格付け格差だが、自分がそのレッテルを貼られて上下関係を付けられると悔しいことこの上ない。
「でも、がくぽさ、いえ、がくぽ様、本当に当ててしまうなんてすごいですね!やっぱりお父様から教わったんですか?」
「ん?いいや、父上と同席でいろいろ目にする機会があっただけだよ、勇馬。父上はあまり手取り足取り教えてはくださらないが、やはり見習っていると自然に身につく故な」
「すごい・・・!!」
「ふふ・・・、ありがとう」
「最強すぎでしょ、この親子・・・」
初めてがくぽがデビューした時も、父上のバックアップがでかすぎて色々話題をさらっていたが、デビューした後もその威光が少しも衰えを見せていない。
素直に尊敬の眼差しを向ける勇馬にがくぽは満足そうに微笑んだ。
そこに、携帯の着信音が入る。
「あ、姉さんからだ。ちょっと、失礼します」
着信が入ったのは勇馬の携帯だった。
電話だったようで勇馬は携帯を手に取るとその場を後にする。
部屋にはカイトとがくぽの二人が残された。
「ん?どうした、カイト?」
いつになくふてくされた様子のカイトにがくぽが声をかける。
大抵のやり取りではそう簡単にふて腐れないのを知っている分、この程度のやり取りで機嫌を害した様子のカイトが腑に落ちない。
素直に答える素振りを見せなかったが、ややあってカイトは唇を尖らせながら呟く。
「なにさ・・・、いつも勇馬くんばっかり可愛がっちゃって・・・。そりゃ、がっくんが好きそうな素直で可愛いいい子だけどさ・・・」
「なんだ、嫉妬か?カイト。お前らしくもない・・・」
「だって・・・」
拗ねた顔を逸らすようにそっぽを向く。
勇馬のデビューしたころから勇馬が総本家であるヤマハの出身であること、カイトと同じ清涼感のある正統派の声だったこと、むしろカイト以上のイケメンボイスとまで言われた。更に、勇馬のトレードマークが脇差、帯刀繋がりでがくぽとのユニット「二刀流」なども幅広く知られるようになった。
それまでユニット「ナイス」の鉄壁コンビに新たな一石を投じたのが勇馬だった。
最近では勇馬とカイトとがくぽを交えた「カタナイス」も増えたが、それでも後輩にがくぽを取られるのは面白くない。
ふてくされたカイトにがくぽはクスリと笑みをこぼす。
「そんなこと気にしてたのか?カイト」
隣に腰を下ろすが、自然とカイトは避けるように席を譲る。いつもなら擦り寄って甘えてくるのに、全く別の反応を示すところを察すると相当お冠らしい。
そんな姿も可愛いと思ってしまうのはやはり惚れているからだろう。
完全に背中を向けてしまっているカイトを背後から抱きしめる。
「ちょっ、がっくん・・・」
「誰にも渡さないよ。可愛いカイト・・・」
「・・・がっくん、それもう何回言ってるの」
半ば呆れつつもカイトの頬が微かに赤い。
昔から再三、男だと説明しても、メイコやミクなど愛すべき家族がいると説明しても、がくぽのラブコールは止まった試しがない。
「だって、カイトは本当に可愛いのだから。これで女だったら絶対に完全にはまっていたぞ。でも、カイト男だろ?もう、口惜しやとしか言えぬし、せっかくいい女になれたのに・・・」
「んー、あー、もう、それについては重々ごめんね・・・」
いくら説明してもがくぽの答えは変わらない。
これについてはもう諦めてカイトも流してスルーすることにしている。
いつもはこの程度で手を止めてくれるが、さすがに今回はその様子が見えない。
「ねえ、がっくん・・・。もう・・・」
「駄目。そこまで可愛くヤキモチ焼かれて黙っていられない」
いうが速いががくぽの手は既にカイトのマフラーを解いて、カイとの両腕をリボンの様に縛り上げている。
手慣れた手でカイトの両足の間に自分の体を割りこませると、シャツのボタンを外していく。
「がっくん、駄目だってば!!勇馬くんが戻ってくるかもしれないのに・・・」
「ああ、それか・・・。残念だが、カイト・・・」
がくぽが入り口を指で指し示す。
同時にガタンと何かをぶつけたような音がその場に響いた。
カイトが視線を巡らせると、ドアの前で棒立ちになってこちらを見ている勇馬と視線があった。
 
通話を終えてカイトとがくぽが待つ部屋に足を踏み入れた勇馬は愕然とした。
驚いた拍子に開けたドアに足をしたたかぶつけたが、痛みは鈍くあまり感覚がない。
ただ、目の前の光景、カイトががくぽに抱きすくめられている光景が信じられない。
カイトはまるで兄の様に慕っていた大好きな先輩だし、がくぽはいつか自分もそうなりたいという憧れの存在だ。
どちらも尊敬していたし大好きだったから、目の前の光景はただただ喪失感だけが勇馬を責めさいなむ。
「あ・・・、ぼ、僕・・・」
立ち去るべきだ。
勇馬の本能はそう告げている。
だが、足が震えて思うように動けない。
その間にもカイトから身を起こしたがくぽはこちらに歩み寄ってきた。もちろん、マフラーで戒められているカイトはソファに横たわったまま動けない。
「おかえり、勇馬。遅かったな・・・」
「あ、あ、あ・・・」
ニッコリと向けてくれる笑顔がいつに無く怖い。
勇馬の本能が警鐘を鳴らすが、がくぽの視線は勇馬の指の動き一つ見逃さない。
がくぽは悠然と勇馬に近寄ると震える勇馬の頬に手を差し伸べる。
すっと音もなくがくぽの顔が勇馬の顔に近づく。
あっという間に唇を奪われた。
「ふぁあっ・・・」
まるで女の子のように舌ごと唇を吸われた勇馬の口から悲鳴に似た嬌声が漏れる。
がくぽが唇を離す頃には、勇馬は自力で経っていられないくらいキスでメロメロにされていた。
「はぁ・・・、がくぽさ・・・、なんでぇ・・・」
涙目で訴えかける勇馬の目の前でがくぽは勇馬の唾液の残滓を舌で舐めとった。
 
「格の違い・・・、見せてあげようか・・・・」
 
 
「やっ・・・!がっくん、らめえっ!んあっ!!」
「カイトさ・・・、あんっ!」
がくぽのものに貫かれて悲鳴を上げるカイトを心配する勇馬の声ががくぽの手によって遮られる。
がくぽの指が勇馬の菊座に埋めたのはウズラの卵大のバスエッセンス。
それなりに質感のあるエッセンスが勇馬の菊座に無理やり飲み込まれていった。
生々しいほど淫靡な光景にがくぽがうっすらと笑う。
「勇馬はお初だからね。カイトが満足するまでの間、それで遊びつつ慣らしておくといい。それまで、こちらはこちらで楽しもうか。カイト」
「やああっ!!」
会話の隙を狙って抜けだそうとしていたカイトだが、すぐに腰を掴まれて変な角度で突き上げられる。
柔軟性の高いカイトの体はがくぽの動きに合わせて縦横無尽に快楽を享受してしまう。
猫のように弓なりに体をしならせたカイトの動きは女以上に色っぽかった。
「相変わらず、カイトはすごいね・・・。ほんとに男にしておくには勿体無いよ。ほんとに、イイオンナ、あ、いい男か、あははははは!!」
「がっくん、も、許し・・・ぅあんっ!!」
「駄目、カイトがヤキモチ焼けなくなるくらい、たっぷり愛してあげるから・・・」
「も、いぃ、からぁ・・・、!あああああああああっ!!」
口答えをした瞬間、カイトの脳内で快楽がフラッシュバックした。
頭の中が真っ白になるくらいの快楽に今にも意識が吹き飛んでしまいそうなのに、がくぽから与えられる快楽は止まらない。
カイトが意識を失うまで、快楽の応酬は止まらなかった。
 
「はぁっ・・・、はあっ・・・、あ、だめだめ・・・」
カイトが意識を手放しかける頃、勇馬の方も限界だった。
菊座に埋め込まれたバスエッセンスが勇馬の愛液と体温で分厚かった膜が今にもはじけてしまいそうなくらい柔らかくなっている。
ほんの少しでも変に力を入れればその拍子に破けてしまいそうだった。
「はあ、んっ・・・、ふぅ・・・」
なんとか割らないように腰を高く掲げて無駄な力がこもらないように試みる。
なんとか一定の線を超えずに済みそうな感覚に勇馬はほっと息を吐いた。
だが、その安堵は一瞬にして破られる。
ズブリと音がしそうな勢いで勇馬の菊座にがくぽの指が侵入してきた。
「ひいっ!!」
「ほう・・・。ここまで耐えたか・・・。なかなかの根性だな、勇馬」
「や、が、がくぽさん、やめて・・・。そんな、したら、中のが・・・」
がくぽの指でぐちゃぐちゃにかき回されたら絶対にバスエッセンスは割れてしまう。
だが、告げたことで返って仇になったことに勇馬は気づけなかった。
がくぽがサディスティックな笑みを浮かべる。指の動きが激しくなったのは同時だった。
「やっ!ダメダメダメダメ!!あっ、あっ、あーーーーーーーーー!!」
勇馬の悲鳴と同時にバスエッセンスがはじけて、内容物が勇馬の中を流れていく。
収まりきれなかったエッセンスは菊座から太腿を伝って流れ落ちた。
勇馬の若いハリのある肌を伝うエッセンスはあまりに蠱惑的な媚態を放っていた。
「・・・頃合いだな」
「や、やめて・・・、がくぽさ・・・お願い・・・、!アアッーーーーーーーーーー!!」
 
 
 
RRRRR!
がくぽのアイフォンが着信を告げる。
覚えのあるメロディにがくぽはすぐさま電話をとった。
「はい、父上。がくぽでございます」
『がくぽ。今どこ?』
「スタジオでございますよ。収録が終わりましたので父上の勇姿を見ていたところでございます。」
『そっか、じゃあ、話は早いや。今例のスキー場なんだけどさ、ハイドが行きたいって連絡くれたから、それとこないだ家に来た撤兵くん、彼も今度スノボ教えて上げるってやくそくだったからさ、二人を迎えに車出してくれる?』
父の言葉にがくぽの口元が緩む。
「かしこまりました。用が済み次第、すぐ参ります・・・」
『ん?何か別のこともしてた?』
「ああ、いえ、お気遣いなく・・・」
ちらりと側で意識を失っている二人を見下ろしながらがくぽは笑顔で応えた。
 
「父上と、同じような要件でございますよ・・・」

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